己を尊ぶことの上に全体への益が生まれる



ひとには確実に天命が存在する。

ただ私利私欲に惑わされてしまうと、その為すべきことから遠ざかってしまう。

ひとは己の益だけを追求するために存在しているのではない。

たまたまそれが上手くいって膨大な資産を形成するものもあるかもしれないが、基本的には生命全体、宇宙全体のために存在している。

自分自身が宇宙全体の一部であるということを意識し、全体のために動くことを常にしなければならない。

しかし、此処でいう「全体のために動く」ということは、自己犠牲の上に成り立つものであってはならない。

己の肉体もまた、宇宙の一部、魂も宇宙の一部なれば、それを粗末に扱うことはよくない。

己も含め、全体が少しづつ良好な状態になっていくことが望ましいのである。






まずは、第一に自らを救うことに始まる。

宇宙からの借り物である、肉体や精神、魂を良好な状態にしなければならない。

己の快楽のためだけにその肉体を利用してはならない。

己は己である。しかし、己だけのものではない。

己を大切に生かすことが大前提にある。

己を尊ぶことは、他のすべてを尊ぶことに等しい。

まずは、自分自身を大切に扱うことが大事である。

そこがしっかりしていなければ、他を救うことなどできない。



自分を犠牲にしてまでおこなう善行は偽善である。

善行は行った時点で、己をも救っている。

本来、見返りを求める必要はない。

それでも自然と生かされるだろう。

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