料理

美味しんぼ|最後に愛すべきは日本料理

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「美味しんぼ」が大好きです。

多くの料理漫画は技術を競ったり、アイデアを競ったりをメインに書いていますが、「美味しんぼ」に関しては、むしろ、知識の勝負。

それも、自分の足で稼いだ生の情報の宝庫だからです。

主人公の「山岡士郎」は料理人としての腕前もかなりのものだが、実際に料理することは少ない。

しかし、食材に対する知識や料理に対する理論は、他のそれを凌駕する。

 

ワインと豆腐には旅させちゃいけない

      

出典:「美味しんぼ」一巻 1話より

 

記念すべき第1話では「ワインと豆腐には旅させちゃいけない。」という名言を残している。

ワインは管理する環境が大事。

豆腐は作り立てを食べないと風味が落ちる。

ワインはわざわざフランスから空輸しているものもあるが、はたして、どれ程のものが徹底した温度管理ができているのだろうか?

フランスで作られたワインを日本で飲むのは個人の自由だと思うけど、なんでも金にモノを言わせて、それを美食家のように語るのはどうかと思う。

自分が一番好きな食の基本的な考え方に、「地の物をその場で食べるのが一番いい」というものがある。

なんでも東京に取り寄せて、高いお金を払って食べることだけが美食ではないと思う。

そもそも「美食」という言葉自体が嫌いだけど。

 

豆腐なんかは、日本人の食生活の一部になくてはならない存在だ。

今はあまり見かけないけど、自転車に乗った豆腐屋さんが朝早起きして作った豆腐を売りに回ていた。

あのラッパを吹きながら。

いま思えば、あの頃が一番おいしい豆腐を毎日のように食べれていたのだ。

パック詰めされていない豆腐。

不思議と真夏に食べてもぬるくなく、冷たい水を飲んでいるかのような舌ざわりと、のど越しだった。

いまは豆腐もスーパーでしか買えないが、どんなに探しても高い豆腐を買っても、確かにあの頃食べた豆腐以上のものに出会えない。

 

フォア・グラと鮟鱇(アンコウ)

 

出典:「美味しんぼ」 1巻 2話より

 

そもそもフォア・グラって美味しいの?

結婚式の披露宴なんかでたまに食べたりするけど、物が良くないせいか「ガチョウの脂肪肝」というイメージの方が強いので、ぜんぜん美味しいと感じたことがありません。

鮟肝(アンキモ)なんかも今は流通が発達したおかげか、加工の際に防腐剤がたんまり入っているせいか、回転ずしでも気軽に食べられる。

 

フォア・グラと一言に言っても、こだわり抜いた一級品もあるんだろうけど、これも豆腐の話と一緒で、わざわざフランス辺りから持ってきたら質は落ちるだろう。

山岡は釣った鮟鱇を船上でつるしてさばき、酒でキレイに洗ってからすぐに蒸している。

これが、またカッコいいし、素材を一番いい状態で保存できるのだろう。

 

フォア・グラはいわば、人間が強制的にガチョウを太らせて病的な肝臓を作っている。

 

一方、鮟鱇は広大な海の中で健康に育っている。

 

一般的に言ったら、どちらが美味いかなんて、個人の好みや育った環境(日本とフランス)もあるだろうけど、山岡の知識があってこそのアンキモの勝利だった。

 

美食家、嫌い・・・。

 

職人馬鹿ならぬ馬鹿職人

 

出典:「美味しんぼ」 1巻 3話より

 

これはすし屋の話だが、最近では傲慢なラーメン屋も出てきたらしいですな。

どんな理由があろうとも、料理を提供したら食べる人の自由。

客側もマナーは大切だけど、ルールはいらない。

ましてや、麺から食えとか、スープ残すなとか料理人としての器が知れてしまう。

(料理人というよりも人としてか・・・。)

 

まぁ、馬鹿なラーメン屋はさておき、ここはすし屋の話。

銀座に店を持ち、各界の著名人も訪れる一流店。

傲慢さのあまり、握りにまで心が映し出されてしまっている。

 

今では、一般人でも知っている握り加減。

なんとなく、フワッと握ってあって、それでいて、ネタとの一体感もある。

科学的に言うと、米粒の間に空気が均一にふくまれているのが理想。

おにぎりもそうだよね。

セブンのおにぎりなんかもそうなってるみたいだし。

(あんまり、食べたくないけど。)

とにかく、心っていうのは、仕事に如実にあらわれますよ。

特に、直接、手で触れる仕事は。

料理人なんて一番、強く出るんじゃないですか?

 

PS. 「美味しんぼ」読め!!

 

食材だけでなく店にも旬がある

出典:「美味しんぼ」 1巻 4話 より

 

どんなに評判のいい店でも結局、料理を作るのは「人」。

一度極めた腕もおごれば、たちまち地に落ちる。

もちろん、それ以外にも代替わりとか人間関係とか、いろいろな要素が一つの店のなかにも存在する。

いつも、最高の料理を客に提供するっていうのは、想像以上に難しい事だろう。

食材にも旬の時期があるように、店にも人にも旬の時期というのが存在する。

その一瞬を見極めた者しか、味わえない料理というのがある。

 

米は刈り取った後に乾燥させる。

量産のコメは機械で急速に乾燥させてしまうが、機械なんて無い頃には天日で乾燥していた。

今では有名なのは「天空米」か。

米を炊くこと一つとっても、とぐ直前につく(精米)。

 

スーパーで売ってる米は精米済みなので、どんどん酸化して、味が落ちてくる。

本当は、炊くたびに精米するのが一番だ。

(嫁に怒られそう・・・。)

まして、かまどでマキで炊くって・・・。

どんだけ、贅沢なんじゃい。

 

最後に、蒸らす前にワラを一つかみくべるそうです。(こういうの好き。)

 

 

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