最近、リアルな夢をよく見る。

一貫性は無いのだが、場面ごとに捉えるとかなり細かいところまで設定してあって、現実の世界と見紛うばかりで『これは夢だ。』などと疑う余地は無い。

現実よりも感情が敏感になっているせいか、涙する場面も少なくない。

どこかの文献で、『脳は一種のアンテナの役割をしており、人間の意識というものは別の次元に存在していて、脳を通じて今いる世界を体験している。』という話を見たのを覚えている。

オカルトじみて聞こえるが、夢に見る世界があまりにもリアルすぎると、その説が無きにしも非ずと感じてしまう。

大抵の場合、夢の中で現実には起こりえない出来事に違和感を覚え、夢と気付くことで目が覚める。

恐怖感や驚き、場合によっては夢の中で死ぬことで目が覚めたりもする。

そうなると、ここで一つ疑問が浮上する。

寝ている時、つまり、目を閉じていて、視覚が完全に閉ざされている状態にも関わらず、私たちは確かに夢を『見ている』ということだ。

起きているときは目を通して光の情報が視神経を伝わり、脳が情報処理をしている。

寝ているときは、視神経を伝わってくる情報が無いにも関わらず、夢の中で私たちは視覚情報を得ているのだ。

それは、脳に蓄えられている現実の視覚情報をリプレイしているだけなのだろうか。

少なくとも、現実で見たものと全く同じ映像であれば、リプレイということにもなるが、リプレイというよりは再編集された映像か、更には、現実に存在する物や人物だけを基にした全くのオリジナルストーリーであることが、ほとんどなのではないだろうか。

他にも、触覚、聴覚、味覚、嗅覚などがあるが、これらについても同じことが言える。

つまり、人間の脳は現実世界における五感を通した情報が無くても、脳の内部だけにおいて五感を構築できてしまうのである。

極論、脳だけでも生きている感覚は体現できてしまうことになる。

それが、良いか悪いかに関わらず、紛れもない事実なのだ。

さらに逆を言えば、実は現実も夢のように仮想のモノである可能性があるのだ。

もし、今いる現実において、先に述べた違和感を感じたとき、新たな世界観の扉が開く可能性がある。

現実と脳の関係はそれくらい不確かなもので、今現在自分が捉えている日常は異なる様相を表す可能性が十分にあるのだ。

一例を挙げるとすれば、量子の世界はこの現実において一般的な物理学と異なる理論を有する。

この世界における物質の最小単位が量子だとすると、一般的な物理学にも必ず影響を及ぼしてくるだろう。

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