個人事業と副業は相性がいい?

個人事業のメリットデメリット

皆さんは個人事業と聞くとどういったイメージをお持ちでしょうか。

一般的には、不安定、成功すれば大きく稼げる、節税対策がしやすい、時間が自由になる。などといったところでしょうか?

実際のところは経験してみないと感じ方は人それぞれで、会社に勤めていた方がいいと感じる人もいれば、自分の力で自由に仕事がしたいと考える人もいるでしょう。

しかしどちらも大変なことには変わりはありません。要はどちらのスタンスの方が自分のやり方に合っているか否かでしょう。 今の日本では最終学歴に個人差はあるといきなり個人事業を始める人は少ないと思います。一度社会に出て仕事というもののあり方や大人としてのビジネスマナー、お金の動き方、当然専門職であれば技術的な面も勉強しなくてはなりません。

大抵の場合高校や大学を卒業後、一旦は会社に勤めて条件が整ってから独立して個人で事業を起こす場合がほとんどです。

学校ではお金の稼ぎ方や仕事の始め方は教えてくれません。しかし、学校を卒業して仕事を始めるようになるとほとんどの人はお金のために働きます。人によっては在学中はアルバイトをせず、勉強に打ち込んできて、 会社に入ってから初めて仕事をするという人もいると思います。大きな企業になればなるほど研修期間が長く、内容もしっかりとしたものが用意されています。会社にとっては入社したらすぐにお給料が発生するので人材として確かなものに育て上げていかなければなりません。そして、なるべく早く企業の役に立つ人材になってもらわなければ、経営コストがかさんでしまい採算が取れません。

しかしながら先ほども述べたように初めて社会に出て働くような人間が急に大きな仕事を取ってくるなんてことはドラマの世界でしかありえないでしょう。先輩たちが長い年月を費やして勝ち得てきたコネクションを入社したばかりのしかも若い何の実績や信用もない人間がいきなり 大きな顧客を獲得してくるのは不可能に近いのです。

もちろん個人差はあるでしょうが、実績を残すということはそれなりに期間が必要になるということだと思います。

それとも逆にもし学校卒業してすぐに個人事業主として事業を立ち上げるもしくは何人かで起業して会社を立ち上げるとします。学校でマーケティングやビジネスに関する勉強をしてきた人たちならともかく、 いきなり社会的に認められて事業を運営していくことは想像に難しいと思います。

極端な例で言うと、学校を卒業してすぐにいくら自動車工業の技術的な勉強してきても、 日本の大手自動車メーカーに太刀打ちできるような会社を作ることは単純に不可能なのです。例外もありかなり特色のある自動車を作れたとしても開発や製造には莫大な資金が必要になります。元々、親なのに莫大な資本力があれば別ですが普通に考えて何の実績もない若者たちに銀行がお金を貸してくれるとは思わないし、事業が事業だけにクラウドファウンディングのように一般市民からであっても、資金を募るのは難しいでしょう。

つまり企業に勤めないで一人もしくは少人数で授業を起こそうとした場合、できる事業の規模は最初から決まってしまっているのです。

自分の夢や目標が、多くの人に喜んでもらえる家を作って売りたい、航空会社を作って自分がパイロットになりたい、世界中の人がお金を預けてくれるような大きな銀行を作りたい、といったものであった場合、個人事業や少人数での起業は不可能です。

こういった大きな資本を必要とするような仕事はやはり企業に勤めるしか道はないのです。

別に会社に勤めることが悪いと言っているわけではありません。最近ではブラック企業や過労死自殺、免許のない検査技師による適当な製品チェックなどと言った話題が取り上げられやすいですが、 優良な企業も日本にはたくさんあります。どうしても企業というのはアップダウンで指示が行くので社員として働く多くの人たちは不満をためてしまいがちです。しかしながら企業の業績に関係なく最低賃金は守られ、倒産しない限りはお給料をもらえないということはありません。大きな企業になればなるほど国からの援助などで生きながらえることもできます。正直、日本という国が潰れない限りは、日本を代表する大企業は倒産することはありません。戦争が起きたら分かりませんが、そこにいる社員達は会社を辞めない限り、お金がなくて明日の生活ができなくなるということはないでしょう。

定年まで働けば退職後も十分な退職金をもらえ、長年、支払ってきた社会保険料によって老後の年金も充分とまではいかないまでももらえます。

退職金と合わせれば、それほど老後の生活に困るということはありません。

組織の中で自分を殺しながら仕事をしていかなければいけないストレスもあるでしょうが、それに見合うだけの報酬は貰えているのです。

会社に勤めていく上でのあらゆるストレスや不自由さをリスクとすれば、安定した給料や定期的な休暇はリターンと言えるでしょう。

では個人事業主はどうでしょうか?

まずリスクとリターンのバランスで言えば、リスクとは何でしょう?

個人事業主におけるリスクは、仕事があるかないかで大きく収入が変わってしまうということです。

当然、仕事によっては定期的な休暇を取ることもできません。

まして、現在のような世界的な不景気に見舞われては最大のリターンである青天井の収入は見込めません。

もうひとつのリターンとしては個人もしくは少数人数で起業をしていた場合、 人間関係のストレスが最小限に抑えられると言うことが挙げられます。

会社で働いていて、対人関係のストレスが原因でうつ病になったり、退職しりといった人にとってはこのリターンはかなり大きい意味を持つでしょう。

つまり、どちらの働き方が優れているのか?

上記を読んでもらえば、なんとなく分かると思いますがそれぞれのリスクとリターンを自分がどれだけ許容できるかによって選ぶ必要があるということです。

そしてそれ以上に自分が一生涯の仕事にしたいと思うものが、資本力を必要とするものなのかどうかというのも判断基準になると思います。

 

時間は自由に使えるが無駄にできるワケではない。

個人事業主の大きなメリットの一つとして時間に束縛されないというものがあります。

お店などの場合は自分で開店時間や閉店時間を決め、お客さんの入り具合によって調整は可能です。

でも暇だからと言って何もしないわけにはいきません。

実務は他の人に任せてしまって自分はビジネスのオーナーとして存在しているだけであれば問題ありませんが、そうなるまでにはまず事業を軌道に乗せて定期的な収益をえられるような仕組みづくりを作る必要があります。

さらに社会のニーズに応じてビジネスの形も変容させていけなければいけません。

ビジネスオーナーとはある意味株主でもあるわけなので自分の収入源となっているビジネスが潰れてしまえば負債を抱えないまでも明日からの生活が立ち行かなくなってしまいます。

どこまで行っても安心して時間を無駄に過ごし、遊んでばかりいるというわけには行きません。

逆説的に言えば、自分が何もしなくても収入が入ってくるような事業をつくりあげるような人であれば、生活していくに困らない十分なお金が自動的に入ってくるようになったとしても、ただ黙って何もせずに余生を生きるということはできないでしょう。

仕事をする目的がすでにお金のためではなくなっていると思うので、自由な行動は出来ると思いますが、きっとビジネスのことを考えている方が楽しくなっていると思います。むしろ考えずにはいられなくなっているのかもしれません。それはそれで幸せなのかどうかの判断は難しいところですが、少なくとも自由な時間を有意義に使うスキルは身についていると思います。

意外と時間は自由に使えるのですが、その時間を遊ぶためだけに使うという人は少ないでしょう。そんなことをしていれば今は良くても後々事業は立ち行かなくなってしまいます。

しかし、自由な時間を自分のスキルアップや、事業の経営に使うというのは個人事業主だけに言えることではないと思います。

最近では企業に勤める人たちも一生会社に頼って生きていくという考え方はなくなってきていると思います。休日も副業をしたり、週末起業をしたり、違う会社に転職した時の事を考えて資格の勉強をしたり、自分という存在の価値を上げる努力を惜しみません。

得てして企業にとっても優秀な人間ほど、どんどんと自分のスキルを磨いてより報酬の高い会社に転職するというのは珍しいことではなくなってきました。

こういった部分は個人事業主であっても企業に勤める人であっても結局は同じように自分の価値を高めていかなければ生き残っていけない時代になってきているのでしょう。

 

どちらの方が自分らしく生きられるか

結局のところ、どちらの場合でも自分を磨き続けなければ実績を残せないという部分では相違ありません。

しかし肩書きにばっかり気を取られていると肝心の収入の方が後回しになってしまいます。

もちろん人それぞれ仕事をする目的は異なると思いますが、綺麗事を除けば結果収益、お金が儲からないことにはその事業を続けていくこともできません。

当然、その事業が社会から必要とされていなければ衰退していくのは仕方ありません。しかし必要とされている限りはわずかながら、顧客がいて収益が上がっているわけです。そして、その事業を必要としてくれている人たちを喜ばせなくてはいけないという意味でもきちんと収益を上げ、存続していくことが使命となってくるのです。

長い目で見れば事業というのは最終的に社会貢献がゴールになっていなければ存在している意味がありません。

雇用を生み出しているというだけではいけないのです。可能ならばひとつのアイデアや技術から生まれた事業を大きくし、より多くの人に価値を提供したり、全く違うアイディアで新しい事業を起こして、また違ったニーズの人々にサービスを提供するということが必要なのです。

もちろん全く離れた事業を起こす必要はありませんが、なるべくなら成長して成功した事業をもとにし、新しいサービスを生み出すことが望ましいでしょう。

話はどんどんと大きい規模の話になってしまいましたが、ここで本当に言いたいことは個人事業主という立場での生き方で、とてもミニマムなそして小規模で自分中心の人間としても矮小な考え方なのです。

自分事で申し訳ないのですが、社会貢献のためになどという大それた夢があるわけではありません。

事業主とは言え、何か特別な才能があるわけでもなければ莫大な資本力があるわけでもありません。あくまでたまたま自分のやりたい仕事のスタンスが個人事業主と言う小さなやり方のスタンスだっただけで、漫画家や小説家のように、まずやりたいことがあって才能があって、努力をして、結果、個人事業主と言う形をとっているというわけではないのです。

 

個人で事業を起こす場合には一つの収入源では立ち行かなくなる

一般的には毎年かなりの数の事業が生まれては消えているそうです。 起業してから1年持つ会社は1割ぐらいで、さらにそこから10年間続く事業はさらにその1割ぐらいまで減るそうです。

そのぐらい事業というものは不安定で難しいものなのです。大きな後ろ盾や大企業の傘下にいれば別でしょうが、 今もそれが良しとされる時代は過ぎ去ってしまいました。

中小企業であれば常に安定した仕事をこなしていくか、イノベーションを常に意識して起こし続け、さらにそれを成功に導いていかなければ生き残っていく道はありません。 どんな仕事でもそうですが顧客のニーズに100%応えるというのは不可能です。新しい製品を作っても必ず買ってもらえるとは限りません。しかしここまで時代が進んでくると開発には膨大な時間と資金が必要になってきます。それだけ時間とお金を費やしてきても必ず報われるとは限りません。報われなかった時には、事業をたたむしかないのです。それは一人でも小規模でも、数十人を抱える中規模な会社でも、数百人数千人を抱える大企業でも必ず成功するものなど作ることはできず、多くの失敗の上に成功が立っているだけなのです。

つまりは10の試作を行ったとしても成功は1。個人事業主に9の失敗をしているだけの余裕は実はないのです。資金も時間も圧倒的に足りないのです。

運転資金を借り入れるか、別の方法で収入を作るしかありません。

最近ではサラリーマンに対して企業も国家も副業を認めざるを得ない状況が生まれてきています。

大手企業の業績不振や世界的な不況のためになかなか賃金は上がらず特に若い世代の収入は目減りする一方で消費は決して増えているとは言えません。

さらに大きな問題として高齢者の増加と就労人口の減少が原因で労働者層への負担が大きくのしかかってきています。

確かに女性の社会進出も多く見られるようになりキャリアを持つ女性も増えてきています。現在のような文明社会においては肉体労働は少なくなってくるので、先進国には男性女性と言った性別の違いで役職を与えないということはナンセンスになってきているのです。

つまり今社会が求めていることは働く人を増やして、さらに働いている人の生産性をより高めるということなのです。

生産性をより高めるということは今やっている仕事の質を上げるか、より価値を理解してもらって高い報酬を払ってもらうか、もしくは単純に仕事量を増やすしかありません。

業種によっては飽和状態にあり顧客を増やすことが難しくなっているものもあります。一番望ましいのはその業種の中でも頭一つ抜きん出て他のライバルを出し抜くことです。

どんな事業のシェアで一度始めたその事業で成功を収めたいと思うのは当たり前のことです。他の事業を始めるもしくは他の仕事をするというのはプライドもありますし、負けを認めたように感じてしまいます。しかしだんだんと追い詰められてくるとそんなことも言ってられません。琴若様ない限りその授業を続けていくことはあながち間違いではないのですが、その授業自体で十分な収益が得られない以上何か他の収入を作らないといけません。副業と言うと聞こえは悪いかもしれませんが、今や社会全体として国や企業が推奨している方法です。しかし、いきなり副業をやれと言われてもアルバイトでもない限り働いてすぐに収益を確定することは難しいです。あくまで副業なので本来の事業に悪影響を及ぼしてしまってはいけません。あくまでも本業を優先しなくてはならないのです。膨大な時間と金をかけた本業ですら、なかなか成功するのは難しいのに時間も資金も限られた副業で成功などできるのでしょうか?

 

本業と副業の在りかた

本業副業と言えば聞こえはいいですが、要は残業を減らすのに副業をしようということなのです。つまり主となる仕事を一つだけするよりも視野を広げて裾野を広げ、広く浅く仕事量をこなした方が収益が上がりやすいということ、優秀な人間はより一層成果を上げるために様々な方面にチャレンジしてもらい、社会貢献してほしいというのが国家、しいては支配者層の願いなのかもしれません。

私自分が子供の頃、若者一人が二人の高齢者を背負っている絵を学校の教科書か何かで見せられたことがあります。

今から20年前に言われていたことが現実になりました。

つまり現在の労働者たちは今までの2倍の労働時間ではなく、2倍の成果をあげなければいけない時代になってしまったということです。

2倍の時間働くということは、残業時間が制限している条件の中では物理的に不可能です。かといって本業において2倍の成果をあげるということも難しいと思います。いきなり本業において2倍の成果をあげることが可能であれば、単純にもっと日本の企業は躍進しているはずです。

ではどうすればいいか、今までは業種ごとに高い垣根がある、いくら優秀な人材でも全く違うジャンルの仕事をするということはありませんでした。

しかし単純に優秀な人材代はいくつかの業種の垣根を飛び越えて仕事をしたとしても、それなりの結果が、成果が出せるという考え方なのかもしれません。

多少の準備期間は必要でしょう。その業種においての知識を勉強する必要もあります。 総合商社で働いていて、英語の話せる人材は通訳としても収益を得ることができるかもしれません。英語の本の翻訳の仕事ができるかもしれません。今まではひとつの事業に関わってしまっている以上、その事業に関係ないことはなかなか進んで仕事にすることはしませんでした。しかしこうやって考えてみるとひとつのスキルを色々な分野に活かして行った方が効率的なのです。確かに仕事量は増えるかもしれません。しかしこういったスキルは習得するまでに時間がかかります。効率とスピードを考えるなら手にスキルを持っている人に効果的に使ってもらった方が社会全体の貢献度は高くなります。

こういった特殊なスキルがない人でもいま自分がやっている仕事がもしかすると他のジャンルの業種に多大なるメリットを及ぼす可能性があります。

もしくはその人個人が持っている資質によって、本業よりも輝ける副業を見つけられるかもしれません。

 

まとめ

長くなってしまいましたか、要はこれからの時代成功していくためにはひとつのスキルだけではなかなか厳しいということです。

全ての事象はつながっています。現在の世界情勢から日本の在り方、抱える高齢化問題や少子化問題、誰が考えてもこの逆ピラミッドの構造は支える側の人間が頑張らなくては成り立っていきません。 もしかするとこれからの時代は、仕事と趣味という垣根もなくなり遊びという垣根もなくなり、寝食以外の時間は遊びとも仕事とも趣味とも取れない活動をしていくことになるのかもしれません。

そうなった時はなるべく好きなこと、向いてることをストレスなくしていきたいものです。

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